戦後70年，いま何を語るか―—シンポジウムの問題提起

日独における「特別の道」（Sonderweg）からの離陸
　―—1994年7月と2014年7月

ふたつの「たたかう民主制」

石川健治

アファーマティブ・アクションの政治
　―—ユダヤ人に対する入国管理を中心に

ドイツ現代史再考　―— 「煙独」 の風潮に抗して

コメント ： 戦後70年と擬制の 「戦後レジーム」 について

コメント ： 歴史家が語るべき言葉　

ドイツの州における行政改革と市民参加
　―—ラインラント・プファルツ州における 「実験」 をめぐって

山口和人

多角的核戦力（MLF）に関する西ドイツ外交

津崎直人

メルケル政権下でのドイツ福祉国家の変容

Imaging Catastrophe
　―— 「フクシマ」 を捉えた写真の可視性,　不可視性

ドイツにおけるエネルギー転換の新段階
　―—再生可能エネルギー法2014年改正の背景と評価　

『〈音楽の国ドイツ〉の系譜学』　（全3巻）　［吉田 寛 著］

『政治がつむぎだす日常 ― 東ドイツの余暇と 「ふつうの人びと」 』
　［河合信晴 著］

『環境政策史論』　［喜多川 進 著］　

『ドイツ研究』編集に携わって

◇編集後記

はじめに

ユーロ危機とドイツ

反ヨーロッパ意識の政治的意味　―　ドイツを中心として

森井裕一　

ヨーロッパ教育における地域統合とネイション

移民問題の変容　―　ドイツの移民国化およびEU拡大とトルコ系移民

コメント　

ドイツにおけるエネルギー転換の現状と社会的理念

丸山康司

通告としての請願　―　近世マインツ選帝侯領の魔女裁判事例から

小林繁子

“オペラの危機”を読み解くために　―　ドイツ地域社会と「劇場圏」

辻　英史　/　城多　努
江藤光紀　/　石田麻子

東ドイツ1953年「6月17日」と知識人たち　―　「文化同盟」の改革運動を中心に

伊豆田俊輔

19世紀－20世紀転換期におけるJugendschriften-Warte紙の課題とその教育学的意義

映画『イエロー・ケーキ』に寄せて

宗教教育から見たドイツの宗教多元主義

ドイツにおける刑法175条 ―　歴史と現状　

ウクライナ危機に見るドイツ外交の立ち位置

『ナチス・ドイツと中国国民政府 ― 一九三三－一九三七』　［田嶋信雄 著］

『亡命ユダヤ人の映画音楽 ― 20世紀ドイツ音楽からハリウッド、東ドイツへの軌跡』　［高岡智子 著］

『アウトバーンとナチズム　―　景観エコロジーの誕生』　［小野清美 著］　

『可視性をめぐる闘争　―　戦間期ドイツの美的文化批判とメディア』
　［前田良三 著］

『クラーラ・ツェトキーン　―　ジェンダー平等と反戦の生涯』　［伊藤セツ 著］

◇編集後記

はじめに

領土と国益　―　ドイツ東方国境紛争から日本を展望する

失われた東部領／回復された西部領　―　ドイツ・ポーランドの領土と
オーデル・ナイセ国境

吉岡　潤　

多民族国家の解体と「ドイツ人」意識の変容　―　両次大戦間期ルーマニアにおけるユダヤ系およびドイツ系ドイツ語話者を事例に

領土と国籍・市民権　―　「ナショナルなもの」を考える

ヘルゴランド島と竹島／独島 　―　日独比較の観点から　

コメント ： 近代国家における人と土地

「超マリオネット」の系譜　―　身体史から見たエドワード・ゴードン・クレイグの演劇改革とドイツ語圏モダニズムの芸術人形劇

山口庸子

《意志の勝利》におけるヴァーグナー音楽の「引用」

社会とエコロジーに投資する銀行　―　ドイツのGLS銀行ともう一つの経済

エスノグラフィーの手法による日独幸福感比較調査
　　　　　―　歴史・文化人類学の新たな展開

『ナチスのキッチン』に残された課題 ―　書評との対話から　

グローバル化するドイツの演劇と演劇学　　

『ドイツ帝国の成立と東アジア　―　遅れてきたプロイセンによる「開国」 ―』
　［鈴木楠緒子 著］

『プロイセン東アジア遠征と幕末外交』　［福岡万里子 著］

『野戦郵便から読み解く「ふつうのドイツ兵」 ― 第二次世界大戦末期における
イデオロギーと「主体性」』　［小野寺拓也 著］

『ドイツ・キリスト教民主同盟の軌跡　―　国民政党と戦後政治1945～2009』
［近藤正基 著］　

『カフカと〈民族〉音楽』　［池田あいの 著］

『ドイツ住宅問題の社会経済史的研究　―　福祉国家と非営利住宅建設』
　［永山のどか 著］

受賞のあいさつ

◇編集後記

はじめに

ドイツにおける放射性廃棄物問題　―　原子力をめぐるリスク認識

ドイツ環境政策にみる複雑さ

喜多川　進　

ドイツのエネルギー政策転換と気候変動

原子力をめぐる社会運動・政党・労働組合の相互作用
　―　日独比較の観点から

日本におけるエネルギー自給自足建築の事例

二大政党と社会国家のゆくえ

平島健司

ドイツにおける移民に対する差別と統合への課題

『翻訳の思想史　―　近現代ドイツの翻訳論研究』　［三ツ木道夫 著］

『ドイツ統治下の青島 ― 経済的自由主義と植民地社会秩序』 ［浅田進史 著］

『パリ日記』（Das Pariser Tagebuch） ［エルンスト・ユンガー 著 （山本尤訳）］　

『「人道に対する罪」の誕生　ニュルンベルク裁判の成立をめぐって』　
　［清水正義 著］

『知られざるドイツの冒険作家　カール・マイ』　［戸叶勝也 著］

受賞のあいさつ

◇編集後記

はじめに

「音楽の国ドイツ」の成立と崩壊

混合趣味の盛衰と民謡の発見
　―　18世紀ドイツ音楽とナショナル・アイデンティティ

吉田　寛　

変容する市民文化のなかの「ドイツ音楽」
　―　「オペラの危機」とジャズを通して

ドイツ大衆音楽の空間表象
　―　民謡からパンクまで

◇コメント　フランスから見た「音楽の国ドイツ」

ポスト赤緑連立時代の政党政治再編成

小野　一

ドイツにおける原子力施設反対運動の今日的展開
　―　キャスク輸送をめぐる抗議行動の事例から

移民映画から作家映画へ
　 ―　ファスビンダー、バーシェル、アルスラン

『ドイツにおける介護システムの研究』　［齋藤香里 著］

『コミュニティ・マネージメント　―　ドイツの地域再生戦略』　［室田昌子 著］

『東ドイツ農村の社会史　―　「社会主義」経験の歴史化のために』
　 ［足立芳宏 著］　

『鴎外のベルリン　―　交通・衛生・メディア』　［美留町義雄 著］

『フルトヴェングラー』　［奥波一秀 著］

受賞のあいさつ

◇編集後記

はじめに

ナチズムと景観エコロジー

ドイツにおける環境政策のイノベーション
　―　その源流から環境ガバナンスまで

坪郷　實　

エコロジー的近代化論と「緑の産業革命」

環境政策を環境倫理から捉える視座
　―　ドイツの環境政策と環境思想の狭間

◇コメント　誰のためのエコロジーか

ドイツ民主去和国における個人的余暇の前提

河合信晴

W.G.ゼーバルトにおける語りの場

トピックス

ボローニャ・プロセスとドイツの大学改革

ドイツにおける教養？

ヨーゼフ・フュルンケース
／訳：安川晴基

ドイツ参審制度の現状と問題点
　―　比較法の見地から

ドイツ連邦参議院と「ねじれ現象」
　―　政党の参議院対策を中心に

ユーロ危機とドイツ　―　統一20年の新たな課題

慈善による寄付か，承認としての再分配か？
　―　「労働と承認」のサイドストーリー

教皇ベネディクトゥス一六世の闘争
　―　キリスト教的ヨーロッパのための｢二正面作戦｣

今野　元

ナチズム研究への長い道

『労働移民の社会史　―　戦後ドイツの経験』　［矢野久 著］

『ドイツにおける「赤と緑」の実験』　［小野一 著］

『もう一つの経済システム　―　東ドイツ計画経済下の企業と労働者』
　［石井聡 著］　

『現代ドイツ福祉国家の政治経済学』　［近藤正基 著］

『ドイツ市民悲劇とジェンダー　―　啓蒙時代の「自己形成」』　［菅理恵 著］

『ヴァーグナーの「ドイツ」　―　超政治とナショナル・アイデンティティのゆくえ』
　［吉田寛 著］

受賞のあいさつ

◇編集後記

はじめに

現代ドイツの社会国家改革とSPDの危機

働き方の変化と社会的格差

ドイツにおける格差・貧困と社会保障改革

◇コメント　日本と比較して

空間の経験と<場>の記憶
　―　レベッカ・ホルンの<独身者の機械>

<傷（トラウマ）>としての絵画？　
　―　アンゼルム・キーファーとナチスの記憶

W.G.ゼーバルトの記憶の技法

◇コメント　歴史の暗号

新自由主義のオーストリア

行政改革下のドイツ都市公共交通
　―　市場化をめぐる地方自治体の政策選択構造

在独40年のジャーナリストが見たベルリンの壁崩壊20周年

右派政権を選んだドイツ
　―　2009年総選挙で問われたもの

ドイツ成年者世話法とわが国の成年後見制度

混迷深めるドイツ社会民主党
　―　左翼党との連携を巡る論争について

岐路に差し掛かる共同決定制度

美談の「修正」と「解体」
　―　「杉原ヴィザ」をめぐって

『ナショナル・アイデンティティと領土
　―　戦後ドイツの東方国境をめぐる論争』　［佐藤成基 著］

『武装親衛隊とジェノサイド
　―　暴力装置のメタモルフォーゼ』　［芝健介 著］

『ドイツの公共図書館思想史』　［河井弘志 著］

『社会国家を生きる』　 ［川越修・辻英史 編著］

『バウハウスと戦後ドイツ芸術大学改革』 　［鈴木幹雄・長谷川哲哉 編著］

『ドイツ近現代ジェンダー史入門』 　［姫岡とし子・川越修 編］

『ユダヤ人財産はだれのものか
　―　ホロコーストからパレスチナ問題へ』 　［武井彩佳 著］

◇編集後記

はじめに

ドイツ記念碑論争　1985-2008

記憶の公共空間に介入するアート
　―　歴史意識としての <証跡保全>

閉鎖後のバウハウス　―　ナチス・アメリカ・東西ドイツ

記憶と想起の概念に関する一試論
　―　「記憶論的転回」以後の思考のために

◇コメント　記憶と芸術をめぐって

愛と欲望のナチズム　―　「健全な性生活」の罠

カール・フローレンツの日本研究とその系譜　
　―　異文化賞賛に潜む支配の構図

投壜通信からメディア公共圏へ　―　アドルノとクルーゲ

ドイツの成人学習論をめぐる一考察
　―　学習における個人と社会との関係性 　

子の権利としての面接交流をする権利とその限界
　―　親に対する面接交流強制の是非をめぐって 　

翻訳亦楽しからず乎　
　 ―　石田雄『日本の社会科学』 独訳について

『日独関係史1890-1945』 [工藤章／田嶋信雄編]全3巻

「ドイツ精神」をめぐる論争
　　―　作曲家ハンス・プフィッツナーとその受容

世界最初の心理学研究室開設から130年を迎えるにあたって
　　

租税国家に見る国家の正当性

『消費生活と女性　―　ドイツ社会史 （1920～1970年） の一側面』
　［斉藤晢 著］

『社会主義インターナショナルの群像 1914-1923』　［西川正雄 著］

『社会保障改革概要　―　日本とドイツの挑戦』
　［土田武史／田中耕太郎／府川哲夫 編著］

『ドイツ資本主義　―　戦間期の研究』　 ［戸原四郎 著］／
『福祉国家システム』　［加藤榮一 著］

◇編集後記

《訂正》

編集委員会による最終段階での校正ミスにより、三島憲一氏の論稿で誤植が発生しました。
以下の訂正をお願い致します。三島氏にご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます。

１４９ページ　ドイツ語２行目

Kommusisten is her verursachten　→　Kommunisten verursachten

なお、裏表紙（ドイツ語目次）に誤植があります。 あわせて訂正をお願いいたします。

Gedachtnisses　→　Gedächtnisses　（1行目）

verhältnis　→　Verhältnis　（18行目）

　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　編集委員会

はじめに

啓蒙期におけるジェンダーの構築　
　―　カストラートの衰退から考える

ドイツ市民社会における音楽文化のジェンダー化

近代教育とジェンダー　
　―　幼児教育における教育者養成システムの歴史から

1970年代のドイツ連邦共和国における家族変動と男性

◇コメント　ジェンダー研究の射程と課題

◇コメント　家族政策からみた女性の教育・就労とジェンダー

19世紀ドイツの教養と音楽

ドイツ・ヴィルヘルム時代の女給問題　
　―　カミラ・イェリネックの女給運動を例に

ジェンダー政策の成果と課題　―　EUとの関連から

ドイツ連邦制改革　

ICC創設をめぐるドイツの外交・司法政策

Der G8-Gipfel von Heiligendamm: Anspruch und Wirklichkeit dies- und jenseits des Sicherheitszaunes

揺れる連立政権の外交政策

テロリズムの記憶と映像芸術

創立125周年を迎えたベルリン・フィル

ドイツ民法典第１条の含蓄

『男たちの帝国　―　ヴィルヘルム2世からナチスへ』　［星乃治彦 著］

『ドイツ住宅改革運動　―　19世紀の都市化と市民社会』　［北村昌史 著］

『ナチズム・抵抗運動・戦後教育　―　「過去の克服」の原風景』　［對島達雄 著］

『家族のための総合政策　―　日独国際比較の視点から』　［本澤巳代子 他 編］

選考経過ならびに選考理由

受賞あいさつ

受賞あいさつ

◇編集後記

アーレントと他者、アーレントの他者

戦後ドイツの中のユダヤ人　―　他者性の肯定

ドイツと西南アフリカ/ナミビア　―　植民地をめぐる「過去の克服」

ヨーロッパのアイデンティティをめぐって

戦後ドイツにおける基本権保障の意義と展開
　　―　｢他者」を「抱え込む」メディアとしての　―

ドイツの鏡に映る「日本の人権戦略」　―　「在日」によせて

《フォーラム報告》

ドイツと中国　―　第一次世界大戦前後のドイツと孫文の関係を中心に

ドイツの家族政策にみる育児支援の課題

近代日独における「ITのジェンダー化」：電信・電話技術を事例にして

DAAD友の会　日独フォーラム2006

少子高齢社会と家族のための総合政策

メルケル首相の外交政策

2006年夏：ベルリンの二つの「追放」展

ヨアヒム・フェストの死

ドイツ・ワールドカップとその周辺

近藤孝弘　『ドイツの政治教育　成熟した民主社会への課題』

中村登志哉　『ドイツの安全保障政策　―　平和主義と武力行使』

川喜田敦子　『ドイツの歴史教育』

武井彩佳　『戦後ドイツのユダヤ人』

岩村正史　『戦前日本人の対ドイツ意識』

森廣正　『ドイツで働いた日本人炭鉱労働者　歴史と現実』

受賞挨拶

『ドイツ研究』総目次（第21号～第40号）